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そうだ!星を見に行こう~初めての天体望遠鏡~

天体望遠鏡で神秘の姿をを見よう

 

約40年にわたり天文ツアーで日本をはじめ世界各地に添乗員としてお客様をご案内し、その魅力を伝え続けている当社代表の倉西が、大切なポイントについてアドバイスします。

天体望遠鏡でできること

①月面のクレーターや一番人気の土星の環、木星や火星の模様など、遥か彼方の天体を見ることができます。

②星団や星雲など、神秘的な美しい天体の姿を見ることができます。

③何光年という彼方から、遥か宇宙空間をやってきたそのままの光を、自分の目で直接見ることができます。私たちの太陽系が属する銀河系のお隣、アンドロメダ大銀河は何と230万光年!

天体望遠鏡で何を楽しむ?

第1位:月 月齢3~10くらいまでが最も観察しやすい。満月は明るすぎて不向き。

第2位:土星 なんといっても環。ほとんどが氷でできていて厚さは薄いところで10m程度、自転軸が26.7度傾いているのでおよそ15年ごとに環が消えて見える。次回は2025年3月23日。

第3位:木星 太陽系で最大の惑星。最も明るいときは-2.8等級にもなり、見つけやすい。縞模様や、4個のガリレオ衛星(木星の月)を見ることができる。

第4位:オリオン座大星雲(M42) 肉眼でもうっすらと見えるので、見つけやすい。星がこのガスの中で誕生しているので、星のゆりかごとも呼ばれている。

第5位:アルビレオ はくちょう座の白鳥のくちばしにあたりところで光る3等星。宮沢賢治が「銀河鉄道の夜」の中で、トパーズとサファイアと、その色を表現した二重星。

 

天体望遠鏡の選び方

天体望遠鏡を選ぶポイントは、以下の4つです、

  • 方式  屈折式か反射式か、まず初めにこれを決めましょう。
  • 口径  基本性能にかかわりますが、価格に大きく影響します。
  • 架台  経緯台か赤道儀か、使いやすさと機能のバランスで決めましょう。
  • 倍率  初めからセットされているもので始めてみましょう。

 

方式

天体望遠鏡は天体からの光を集めて人間の目に焦点を結ばせる措置で、大きく分けると凸レンズで光を集める「屈折式」と凹面鏡で光を集める「反射式」に分けることができます。使いやすさという点では「屈折式」ですので、入門編としては「屈折式」をお勧めします。

口径

屈折式望遠鏡の先の方にあるのが対物レンズです。このレンズの直径を口径と言います。口径は天体望遠鏡の能力を決める最も基本的な要素で、少なくとも60㎜以上をお勧めします。

架台

天体望遠鏡には、鏡筒(望遠鏡の本体)を支え、目標の天体をとらえるための架台が必要です。形式としては「経緯台」と「赤道儀」の二つがあります。「経緯台」は上下と左右の2方向の回転軸を備えた架台で、構造がシンプルなので直感的に使いやすいです。しかし、天体は日周運動で移動するので、天体を追いかけるためには二つの軸を動かす必要があり、これを一つの操作でできるようになっているのが「赤道儀」です。しかし軸を合わせないと本来の能力を発揮できないので、細かな設定が不可欠です。操作のしやすさや価格を考えると、経緯台をお勧めします。

倍率

対物レンズと目で覗く部分に装着する接眼レンズがセットになって初めて望遠鏡としの機能を持ちます。倍率は対物レンズの焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割って求められますので、例えば対物レンズの焦点距離が910㎜の望遠鏡に焦点距離20mmの接眼レンズをつけると約46倍になります。ただ倍率を高くすると天体の像がぼやけてきてしまうので、一般的に対物レンズの口径、この場合90倍程度が最も安定して見える倍率になります。実用面では50倍~100倍で十分楽しめます。

まずは天体観察を始めてみたいという方は経緯台からスタートするのが良いでしょう。ビクセンの「ポルタⅡ A80 Mf」は操作が簡単で、しかし口径が8㎝あるので、しっかり天体を観察できる点でおすすめの望遠鏡で入門用として最適です。見たい方向に向けるだけで天体観察を始められます。本格的な天体望遠鏡を買う前に、簡単なもので試してみたいのであれば、手作り望遠鏡もおすすめです。望遠鏡のメカニズムを知ることができますし、お子様の自由研究などの工作としてもぴったりです。
 

じっくり観察を楽しんだり、天体写真を撮ったり、より本格的に天体観察するならば赤道儀を選ぶと良いです。ビクセンの「AP-A80Mf」はコスパに優れた1台です。操作がしやすく、初心者でも使いこなすことができるおすすめの1台です。

おすすめの参考書

天体望遠鏡の選び方から使い方、そして天体観察や星空撮影まで、購入前から購入後までを写真を交えながらわかりやすく解説されていて、これ一冊あれば、すべてがわかります。

天文現象などを調べるためには、毎年発行される星空年鑑のようなものがあると便利です。専門的なものから初心者向けのものまで数冊発行されているので、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。専門的な情報と初心者でもわかりやすい内容で編集されたアストロアーツの「星空年鑑2021」は毎日の星空や天文現象をPCで再現するソフトウエアやVRで楽しめるプラネタリウム番組などの付録もあるので一押しです。そのほか、「天文手帳2021」や「天体観測手帳2021」などコンパクトな手帳サイズのものは携帯に便利です。
  

 

 

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